環境デザイン学科卒業生の伊藤智寿さんが鹿島出版社主催・SDレビュー2021に出品された共同設計作品『チャマンガの工房』で入選をされました。
今後のご活躍にもご期待ください。
SDレビュー2021
https://www.kajima-publishing.co.jp/sd-review/sd_past_2021.html
SDレビュー2021の入選作品の展覧会レポート
https://architecturephoto.net/127009/
チャマンガの工房プロジェクトは、2016年エクアドル大地震の津波で流された漁村集落チャマンガにおいて地域に開かれた工房を建設する計画です。
震災後およびコロナ禍においてチャマンガでは雇用が安定せず、麻薬の密売のような反社会的な雇用に若者が駆り出されることが社会問題となっています。
ここでは家具制作を安定して行う環境・空間を提案しています。建築という使い途があれば、需要に左右されず安心して家具を作ることができるからです。
私たちはこれまで数回に渡って現地で建設工事を行なってきました。現地には、先住民ケチュア由来の言葉で「minga(ミンガ)」と呼ばれる、協働作業の文化があります。本プロジェクトでは、このミンガを現代において再解釈し、新しい協働のあり方を模索しています。具体的にはオンラインを活用したワークショップやミンガによる建設を行い、その中でアイディアを共有しながら設計・施工プロセスを進めていきます。
これらを通して、地域の枠を越えた協働のあり方を捉え直すとともに、震災やコロナ禍で揺さぶられてきた地域の住民たちと一緒にもう一度新たな居場所を作っていきます。
文:いとうともひさ